WET & DRY
こんにちは。
先日の乾燥に期待・・・の症例ですが、患者さんがメンテナンスに来て下さいました。少し咬合関係を微調整したようです。
目標歯の歯質に水分が戻って白さが抑えられています。この色が患者さんのいつもの色なんでしょうね。セット直後よりはまぁまぁ明度が近いですが、歯頚部がチョットね・・・。
こちらはセット直後の様子です・・・目標歯が乾燥している状態。いたるところに白い模様(白帯・白濁など)が浮き出ていて白っぽいので、セラミッククラウンがドカンと暗く見えます。
比較しやすい様にセラミッククラウンを半分に切り取って反転し、目標歯に重ねてみました。セット直後。暗いですねぇ。これでは患者さんがかわいそうです・・・。
来院直後。暗いし、彩度が足りないですが(汗)患者さんのOKは出たので・・・。
もう少し比較しやすいように加工して見てみましょう。左半分がセラミッククラウンです。強烈ですねぇ。ここまで違うとは・・・ビックリです。シェードタブ1段階くらい違うかもね・・・。
テック・プロビジョナルを外して、仮着セメントを綺麗に除去してクラウンをセット・・・までの数分間でここまで変化する場合があります。
支台歯形成をしてからシェード写真の撮影・・・という場合はさらに状況が悪くなる可能性が高いです。患者さんがユニットに座ったらまず目標歯のシェード撮影をしましょう。
メーカーの違うカメラで画像合成試適に挑むという非常にチャレンジングな提案に全面的に協力して下さいました先生に感謝いたします。ありがとうございました❗
MT-26EX-RT
こんにちは。
カメラ&レンズを新調したので・・・次はフラッシュ(笑)
ちょっと前にMT-24EXからMT-26EX-RTへモデルチェンジしたのは知っていましたが・・・。操作部のヘッドが小さくなりました。ボディーとの接合部分も、安っぽいネジ式からロック機構に。感動したポイントは2つ。
光量の調節が細かく出来る様になりました!
1/2だとオーバー、1/4だとアンダーとか(笑)とにかくちょうど良いトコが無い。露出の微調整はISO・F値・シャッタースピードでも出来たんだけど・・・。歯科のシェード写真の場合はそれらを固定したいんだよね。ホントは。それぞれ別な仕事をする人達な訳だから。
今までのステップの間に2個段階が増えたんです。興奮してきた?
「別に、F値でやったらええがな・・・。」まぁそうなんだけどさ(笑)。
それと嬉しいのが・・・
純正のディフューザーがついています!
色被りにどう影響するのか、まだ検証してないけど・・・。歯科関係者の為に改良してくれたんじゃないか?と思う程です。良い製品です。CANON製のCAD/CAM加工機が発売されるくらいですからねぇ。密接な繋がりがあるんでしょうね。
シェードタブの反射エリアの輪郭が今までよりボケているので、ディフューズ効果は強めな感じです。当然ながらオレンジ被りしています。WB補正が必要ですね。モニターのキャリブレーションも暫くやってないなぁ・・・面倒くさいけど・・・やらない訳にはいかないもんなぁ・・・。
何とか・・・コレで・・・
こんにちは。
さて・・・先日のあの症例。
修正が終わりました。
フルサイズ機のシェード写真だったので、確認もフルサイズ機で・・・。画角を揃えたり、露出が同じようになる設定を探りながら・・・。シャフトが折れそう(笑)。
5D MarkⅣと100mmレンズの組み合わせ・・・重すぎます。
明るく不透明なインゴットでフレームをやり直し。
こんな感じ。で、合成試適すると・・・
全体的におとなしい雰囲気。外部ステインで足そうかなぁ・・・前回の失敗が頭をよぎる・・・もう焼きたくない。
白帯の走行ラインが直線的・・・直したい。・・・前回の失敗が頭をよぎる・・・怖くて焼けない(泣)。
このテクニックは焼成回数が限定されるプレスセラミックスには向かない?
ジルコニアは良いよね。プレッシャーが無いから。
狙い過ぎると悪い方に行く癖を持っているので(笑)ここでストップ。大体の明度がイイ感じなので・・・とは言うものの・・・あくまでも画像上のお話し。
グレーカードの角度で色が変わる。反射光でかなり狂いが出ます。photoshopのcamera rawでホワイトバランスのリセットをかけるんだけど、どうも嘘くさい(笑)。数ピクセルだけスポイトの位置を変えただけで、笑えるくらい色被りする。黒バックじゃないと、信頼性に欠ける。いろいろ勉強になりましたよ!
eLABさんのシステムは良く考えられていますよねぇ。偏光フィルターで光の悪戯を排除して、徹底的に数字で固めていくから確実です。でもね・・・
ジルコニアクラウンの技工料金が10万円くらい貰えるなら・・・1日の仕事量がジルコニアクラウン1本で良いなら・・・導入してもいいかな(笑)。
簡単で、スピーディーじゃないと使えないよね。技工作業の時間より、モニターと ‟にらめっこ”してる時間の方が長いんじゃねぇ・・・。
あのシステムをバカにしているわけでは無いですよ。誤解しないでね。
日本の技工料金の価格帯がマッチしてないだけだから・・・。
何とか「シェードテイクに行かなくても、OKラインの物を1発で」を確実なものにしたいですよね。
世界一のスキル
ついに憧れの湯浅先生の講義を聴けました。動画ですけどね。「美声」でしたよ。
① 1回で色を合わせる3つの要素
② 画像合成試適の必要条件
③ Keynote上での調整
の3部構成の動画でした。クラレノリタケデンタル株式会社さんの提供です。
デジタルツールの誤差を徹底的に排除する為の厳格なルールと、時間短縮の為の取捨選択。
以前「QDT]に掲載された論文をさらにブラッシュアップした内容でした。進化は止まらない。
見終わって感じた事は、セラミックワークの絶対的なスキルの高さがあるから、あの領域まで行けるという事です。色調・形態・質感・機能性すべてが驚異的な次元です。
画像合成試適は確認の方法の1つでしかありません。膨大な経験値・探求心・情熱無くしてあのクラウンは作れませんよ。
最も印象的な言葉が
「シェードテイクに関して言えば・・・100ミリレンズが60ミリレンズに勝る点は1つも無い。」でした。
あ・・・(泣)
興奮してきた!!
「良いシェード写真」ってなかなか難しいです・・・自分でシェードテイクに行って撮影出来ればいいんですが、技工室から離れている時間は生産がストップしてしまうので、そう簡単にはいきません。ですので、歯科医師・スタッフの皆さんに撮影の事を分かってもらうのは、とっても重要なんです。
お陰様で最近は多くの先生方から質問・相談をいただきます。シェードテイクに行けなくても、使うカメラが違っても、試適・修正を繰り返す事無く、患者さんの満足いくモノをお届けする。のが目標です。
ちょっと面白い取り組みをしてまして・・・画像合成試適は色被りと露出の問題をクリア出来たら、カメラが違っても、誰が撮影しても良いのでは?という事で、歯科医院さんからこういう写真を撮ってもらいます。プレスセラミックです。
従来のシェード写真もね。
撮影は先生。Nikonのフルサイズ機です。RAWデータを送ってもらいます。
JPEG撮って出しは使用機材の違いによる影響がモロに出るのでダメ。
NikonのRAW現像ソフトで撮影時のセッティングを調べて、なんやかんやします。
後は、いつものようにセラミッククラウンを製作して、画像合成・確認をします。歯冠中央部の細い白帯の表現が難しい。何回かに分けてステイニング・焼成。
しかし・・・焼成回数がふえると・・どんどん・・・明度が下がって・・・(泣)
ここで時間切れ。これは私のCANONのAPS-C機で撮影した画像。
「セット出来るように、研磨もして納品しますが・・・色調確認試適のつもりでお願いしますね。」という弱気な言葉。このブログを隅々までチェックしている先生でしたので、本当に助かります。ありがとうございます。
この時点で全体の明度低下・歯頚部の彩度の高さ・先端のオレンジ色の発色の弱さが確認できます。
実際に口腔内にセットしてみて、同じ部位に同程度の色の差があれば・・・。良しです。患者さんには申し訳ないけど・・・。
どう?同じ部位が同じ位ズレてる気がしない? 色をハズして喜ぶのもおかしいけど(笑)。つまり、ラボで気がついていた所を直して、まずまずのモノを納品出来ていたら・・・って事でしょ?
カメラが違うって事は、フラッシュの色温度もフラッシュの位置も光量も光の入射角も焦点距離・ワーキングディスタンスも、おまけにセンサーサイズも違うのよ!
興奮してきた!!(笑)
もっと、とんでもなくズレると思ってたから・・・全く違うカメラでも、画像合成試適が使えたら最高でしょ?
まぁ今回が、ただのマグレって事もあり得るんだけど・・・技工所勤務の技工士にとってはシェードテイクに出掛けるのは、物凄い負担だからねぇ。何とかこの方法で上手くやれたらなぁ。
修正が終わって、上手くいきましたら報告しますね。
しかし、Nikonの画像は素晴らしい。D810だっけかな?先生の腕もいいよね。
フルサイズと APS-C
こんにちは。
念願のLレンズが購入できましたので、保護フィルターを付けて,67mmのリングアダプターを入手し、純正の装備に・・・。
あれ?付属のレンズキャップが付けられない! ん? MT-24EXの文字のあとに58mmって書いてあるねぇ。
EOS 60Dのレンズキャップをはめてみる。惜しい・・・。残念52mmだった。
仕方ない。買うか・・・。調べてみると、つまみやすいデザインに変更されているみたいです。なんか不愛想。
前のタイプの方が好き♥(笑)。中古で探す・・・。200円で買えた!!
レンズフードを付けている時に着脱しやすい様に今のデザインにしたんだね。
さて・・・EOS 5D MarkⅣですが・・・回析現象を補正する機能が付きましたので、小絞りボケを気にする事無くF値32~25あたりが使えます。シェード写真の場合、小絞りボケはそれほど影響は無いそうですが・・・なんか気分的にね。イヤでした(笑)。
一番感動したのがA3.5のシェードタブがキレイに撮れる!今まではA1からA3までは正確に彩度が高くなっていくのに、A3.5になると急に汚く写っていたので本当に困っていました。致命的な欠点ですよね。CANON独特の変な赤みも少ないです。ホワイトバランスはまだテスト中ですが、あまり補正しなくてもよさそうです。ちょっとコントラストが強めに写るかも・・・。
「やっぱりフルサイズじゃなきゃダメですか?」なんて質問されましたが、そんな事はありません。あえてAPS-C機を使っている匠も多いです。内部構造が見える見えないは歯牙の乾燥具合・舌の位置・背景の違い・フラッシュの角度・光量・ワーキングディスタンスによるものです。大事なのは撮り方です。表面性状・質感が見たい時と内部構造が見たい時では微妙に撮り方を変えなければなりません。
☝EOS 60D 。APS-C機。
APS-C機で十分です。パートナーの技工士さんが仕事をしやすい画像ってのが必ずありますので、話し合いをしてみて下さい。もう少し露出を抑えて欲しい・もうちょっと引いて撮って欲しいとか(笑)いろいろあると思います。たぶん。
県外の先生からRAWデータを頂きました。Nikonのカメラです。Nikon純正のRAW現像ソフトが有れば、露出の微調整・ホワイトバランス補正・ピクチャースタイルまで変えられます。手元にカメラが無くても・・・。「次回はこの設定でお願いします。」と数値を指定する事も可能です。便利です。
歯科医師・歯科技工士が異なる機材・設定であっても、しっかり擦り合わせ・情報の共有ができれば、技工物の精度は段々と良くなるハズです。
例のグレーカードを歯科医院で準備して下さったようです。シェードテイク時に写し込んだグレーカードも模型と一緒に入れてくれましたので、ラボにある私のグレーカードと比較テストをしてみました。個体差も無く信頼性の高い良い製品です。保存環境の違いや経年劣化で色味に差が出ないか、定期的にチェックしたいと思います。
今回フルサイズ機・Lレンズを買ったのは、一度使ってみたかった事(笑)と、ブログでいろんな撮影に使いたいと思ったからです。
全然、余裕、大丈夫。
お久しぶりです。
カメラの調子が悪い・・・。5月・6月はシェードテイクの予定がびっしり。
ブログにもちょいちょい書いていたので、妻も気にしていたみたいで・・・。
妻:「カメラ新しくした方が良くない?」
私:「そうなんだよなぁ。現場でダメになったらシャレにならないからなぁ。」
妻:「最大の武器なんでしょ?」
ここまでは良い流れ。ちょっと欲を出して打診してみる(笑)。
私:「APS-Cとフルサイズってのがあるんだけど・・・。」
妻:「どうせ買うなら長く使える良いやつを買ったら?」
おぉ!カッコイイ♥。こうなったらレンズも(笑)・・・。
私:「ランクアップすると、レンズも買わないとなぁ・・・。」
妻:「高いの?」
私:「10万円くらいするんだよなぁ・・・。」
妻:「何だ。そんなもんなの?ビビるなよ!」
マジか!(笑)カッコイイ♥♥ てなわけで・・・
嬉しいから重くないよ! 今はね・・・(笑)
20%
こんにちは。
プレスセラミックの中切歯単冠症例です。歯科医院さんから届いた画像がこちら
硬質レジンで製作したプロビジョナルクラウンが入っています。ターゲットとなる「目標歯」は、その隣なので・・・
捻転歯の場合は歯面の正面から撮影して貰えると嬉しいです。
「出来ればシェードテイキングをして、患者さんの要望を直接聞いて頂きたいのですが・・・。」という事でしたので、シェードテイキングに行ってきました。肉眼で確認できるのがベストですからね。
「カメラの設定が知りたいです。」と言うメールが来ていましたので・・・。
・マニュアル発光 1/4 ・シャッタースピード 1/200 ・ISO 100
・F値 f29 ・ホワイトバランス マニュアル(銀一ライトグレー)
・WB補正 B+4 G+3 ・ピクチャースタイル 忠実設定(シャープネス+7)
彩度がA2~2.5で、明度はA1程度でしょうか。と言う事はNCCシェードガイドの方が良いかもね・・・。
なるほどね。NCCシェードガイドのVA2.5(バリュープラス)くらいかな?
念のためB系でも撮影してみましたが違いますね。犬歯や下顎小臼歯はレッドオレンジです。A系で大丈夫みたいです。
デジタルトライイン用の写真も・・・これがミスった。真正面から撮らないとダメです。困った・・・。
おまけ・・・別な症例でMT-A2(e.max)インゴットのプレスがあったので、ダミーサイドにこちらの症例のフレームをプレスしてみましたが、惜しかったです(笑)
この時点でもう少し明度が高ければ使えたんだけど・・・明るめのパウダーをレイヤリングすれば使えない事も無いのですが、苦労するのが目に見えているので諦めましょうね。グリーンで暗いからね・・・。残念。
レッドシフトされた明るめのインゴットが欲しいよね!どこのメーカーさんでも良いので(笑)。
患者さんの要望は「先端の白い模様が気になる。」との事でした。技工士さんは完全に同じ様に再現したくなる生き物ですが注意が必要です。
「完全にゼロにしてしまうのも不自然に見えてしまう可能性があります。20%程度の表現に抑える方法はどうでしょうか?」と提案。快諾して頂けました。
差し歯を作る職人の歯科技工士に直接、希望・要望を伝える事が出来た。それだけで患者さんの安心感・満足度はアップするものです。
後は結果を出すだけ。「やっぱり技工士さんがシェードテイクすると違うねぇ。」と言って貰える様に頑張りましょうね。
擬似支台歯のシェードマッチング
こんにちは。新型コロナ、マズイ事になってきましたね。出来る事をひとつひとつ、協力して何とか乗り越えましょうね!
さぁ、中切歯2本の症例です。片方がメタルコアです。プレスセラミック・・・。
さて・・・。こういう症例は左右の支台歯の色調差をいかに無くすか、がポイントです。口腔内再現模型の精度が大事です。歯科医院さんが試適の機会を作って下さいました。感謝です。
疑似支台歯の明度が全く違いましたね(特にメタルコアじゃない方が)。このまま製作を続けていたら、とんでもないクラウンになっていましたね。
参考までに、口腔内再現模型にプレスフレームをセットすると・・・
予想通りの結果です。擬似支台歯よりも口腔内の方がもっと凄いはず・・・。
強烈ですね。口腔内再現模型の画像のホワイトバランス・露出を調整して合成比較してみると・・・
バックグラウンド・アングルは違うのでアレですが・・・。擬似支台歯の色調を改善してからでないとスタートを切れない事がわかります。
多色築盛・インゴットの選択・シェード写真・内部ステイン・etc・・・。
ひょっとしたら、一番重要なのは擬似支台歯の再現性なのかも・・・。
脳内補正
こんにちは。
「症例のブログ、楽しみにしています。」
「ブログ参考にさせて頂いております。」
というリアクションがあると、嬉しい反面プレッシャーを感じる今日この頃(笑)。
ホームページの閲覧数も増えて、定期的に訪れて下さる技工士さんもいたり、嬉しい限りです。
久しぶりにシェードテイクに行ってきましたので・・・。プレスセラミックです。
で、いつものように擬似支台歯模型(口腔内再現模型)を製作し・・・。
合成すると、こんな感じ。
「あれ?支台歯色のオレンジ色が弱いなぁ。」と思いつつ進んでしまいました。
画像合成試適です。
ファーストチャレンジは失敗。緑っぽいです。明度アップ・レッドシフトが必要。
ーーーーー修正中ーーーーー
で、修正したものを撮影したのですが、カメラの不具合で残っていませんでした
(-_-;)やばいなぁ。
今回はシェード確認試適。
「良かったらセットしちゃいますね。」という雰囲気です。患者さんの了承は得ていますよ(笑)。
明るくハズレました。変色支台歯の再現が甘い状態で ‶脳内補正で乗り切ろう” という手抜きが裏目に出ました。
擬似支台歯模型から作り直す予定です。
目標歯となる反対側の側切歯だけツヤが無くて、研磨レベルは最後まで悩みましたが、中切歯・犬歯に合わせる事にしました。
ここまで研磨レベルを落とすと、違うリスクが出てきますし「うわぁ、すげぇ。」と思うのは技工士さんだけですから(笑)・・・。
完成・セットの写真を撮りに行けたらベストなんだけど・・・同じカメラの画像がいいよね?
画像合成試適は素晴らしい方法です。ただし、シェードテイクに出掛けて、自分のカメラで撮影する必要があります。
ので、中切歯の単冠症例だけにするとか、別途料金を請求するとか・・・考えないとね。院内技工士さんには絶対お勧めです。
DNA
こんにちは。もう少しで3月です。長男の技工学校は春休み。高3の次男は週一登校でほぼ休み状態・・・。
「ちょっと手伝え。」オヤジから招集。
11月の移転時はとりあえず営業できるようにしただけ・・・はや4ヶ月・・・。
やっとチャンスが来た(笑)
古い本の処分・本棚の移動・技工机の移動・・・オヤジに似て良く動く!!疲れきってる(笑)。
お陰様で少しスッキリしてきた。・・・まだ終わりじゃないけど・・・。セラミックエリアの移動で最後かな。
デッカイ3WAYスピーカーは引退。これで我慢。
やっと買いました。今回も素晴らしい。6枚組(笑)。
ゲームはやってないけど・・・暇がないです。有り難い事です。
ある先生から「バウンサーってどうなんですか?」という質問。
シェード写真には使わないで欲しいです。ソフトボックスもあんまり・・・。
透明感の強弱が目視とは違ってきます。
発光部が左右に遠く離れる為、エナメル質がより白っぽく写る場合があります。寄り過ぎると内部構造が見えにくくなります。
インスタグラム等でハッとする様な美しい写真がありますが、ゴテゴテの装備で加工しまくった物です。
技工士さんに渡す画像は、シンプルで目視に近いものが良いと思います。
前歯部はリングフラッシュよりツインフラッシュ(サイドフラッシュ)の方が適しているというのが一般的な意見です。
ネームプレート
こんにちは。
ラボ(会社)のネームプレートが完成しました
大家さんから紹介して頂いた看板屋さん
(株)サンコウゲイプラス さんの作品です。
縦のヘアラインが美しいアルミパネル。
代表の鎌田さん、寒い中での取り付け作業ありがとうございました❗看板負けしない様に頑張ります。製品の特徴やメンテナンスの仕方・不具合が出た時の対応策のアドバイス。プロフェッショナルな仕事に感動しました。
そして、相変わらず探し続けている画像合成試適用のグレーカード(笑)。
良いのを見つけました。
銀一のライトグレー面とほぼ同じ数値のニュートラル性です。名刺サイズ・吸水性ナシ・目盛り付きで、ブラック&ホワイトのエリアも良いです。言うことなし。
シェードテイク&模型撮影のセッティングで撮影したのがコチラ
上半分が今回手に入れた物で、左下が新品の銀一シルクグレーカード。右下が3年前に購入した銀一シルクグレーカードです。
さすがに3年前の物は劣化して色褪せしていますが、ニュートラル性は堅持(笑)。
驚きです。しっかり袋に入れて、湿気・酸化対策をしていたからですかね?
来年のテーマは一発完成の成功率を上げる事です。いよいよカメラの調子が悪くなってきました。一眼レフを新調できる様に頑張りますので、宜しくお願いします‼️
難症例・・・の続き
今日あの症例が無事に納品されました。今回も苦労しましたが、難しい症例ほど得るモノが大きいので、楽しいです。
先生:「川岸さん。こういう症例出ました(笑)」
この時点でもう不安。変色支台歯の色調差・・・。
私:「フレーム試適の時にお伺いします。肉眼での確認が必要な症例です。」
変色支台歯の影響を受けないような強力なマスキング処理が必要。滑走運動の向き・角度から推察すると、切縁のチッピングリスクは高い。ので、フルバッキングタイプのフレームにしたい。・・・が、歯頚部~切縁まで絶妙な透明感がある。歯牙内部の奥深い部分からじわ~っと発色している。肉眼でしか分からない。来て良かった。
間違いなく、最高レベルの難易度だ。口腔内再現模型(擬似支台歯模型)の製作は必須です。
やるべき事を確実に・・・当たり前の事をしっかりと・・・これが大変なんです。省略・手抜きはね、結局ゴールから遠ざかるんです。急がば回れです。
色調確認の試適も快諾して貰えましたので、このぐらいで試適をして外部ステインで修正したら良いかな・・・。
その後、アポイント変更のお知らせ・・・結構時間が空いたなぁ。ここで・・・
明度低下恐怖症を発症・・・大改造(笑)。余計な事を・・・
試適です。
試適の時に色の外し方が大きいと患者さんの要求が増えるマズいパターン。
患者さんは不安になりますからね。
オペークレイヤーの効き目は強烈ですね。要注意です。
でもね、転んでもただでは起きぬ!!
グレーカード法を試してみます。手持ちのいい加減なレベルですけどね。シェードガイドは使いません。
ラボで確認する時も同じグレーカードを写し込んで、露出を揃える。ただそれだけなんですが、歯牙とレンズの位置・歯軸・角度・グレーカードまでの距離・角度・カメラのセッティング。
とてつもなくシビアな作業。
出来上がった画像と口腔内画像を合成して、グレーカードの明度を合わせます。
お口にセットされたら、こんな感じになるはず。いろんな部分の色がズレていますが、そもそも完璧な手法では無いので(手持ちだから)・・・。この辺で勘弁してもらいたいです。急に作戦変更して初挑戦した技法ですが、説得力がありますよね。画像に。セットしてみないと分からないけど・・・。
そしてセットです。
セメント合着前・トライインペーストなし
セメントの色調は影響大です。
カポッとはめてあるだけですので歯頚部付近が明度低下していますが、セメンティング終了後は上の合成写真とほぼ同じ様な発色をすると思われます。言い訳(笑)。
「川岸さん。凄くイイですよ!!」と先生が興奮気味なリアクションをしたので、トライインペーストを入れ忘れてしまいました(笑)。側切歯に明度差が出てしまったのが反省点です。中切歯より暗いとカッコイイんですけどね。
患者さんはとても喜んで下さいましたので、安心しました。
ちょっとビックリです。とてもルーズなアプローチながら、まずまずの結果が得られました。自分のカメラで撮影できる環境にある技工士さんは、一発セットの確率が上がる技法だと実感しました。
ただ、「確認の正確性が上がった」だけなので、狙った色に築盛するスキルは絶対必要ですし、ストロボの光源のみで正面からだけの評価ですので、ステインを塗りまくって似せたとしても残念な結果になるのは明らかです。
私達はミックス光のもとで、色んな角度で対面してコミュニケーションをします。ステインの使用は最小限に・・・。基本は変わりませんね。
- 投稿日時 : 2019年10月19日
- カテゴリー : カメラ, ジルコニアセラミック, 日々のこと, 臨床例・治療例
なんか見えてきた。
画像合成試適に使うグレーカードを探して色々ネットで探して・・・
海外のメーカーさんが良いモノを発売しているのですが、日本ではまだ取り扱いしていないみたい・・・。
もう買えるのかな?今すぐ使えそうな代替品を・・・。
これが安かったので買ってみました。でも条件がありまして・・・。
濡れて色が変わるとダメなので防水である事、フラッシュ光の反射が出にくいマットな物、ニュートラルグレーな物。
口腔内と模型上でリセットをかけるだけなので、完璧なニュートラルグレーである必要はないと思いますが、ほんの僅かなズレで、とんでもない色被りをするのがデジタル写真。
肉眼での印象と、かけ離れてしまうと作業しにくくなりますし、画像に踊らされて悪い方向に行く可能性があります。色被りをリセットして露出をそろえるという単純な作業。
現在は銀一シルクグレーカードのライトグレー面を絶対的な基準として仕事をしていますので、計測してみました。
RAWデータでスポイトツールという簡単な方法ですが・・・。
ダメだ、青すぎる・・・
そういえば・・・これがあったなぁと思い出したので・・・計測。
ちょっとだけ赤寄りだけど、条件をすべて満たしていますし・・・。コントラスターと同じ形してるしね。
シェードテイクに行って自分のカメラで撮影して、同じ画角・距離で撮影して、口腔内再現用の擬似支台歯模型を製作して・・・製作ステップの合間に確認撮影して、PCで合成比較して精査・・・膨大な仕事量の増加(笑)
試適なしの一発で、驚きの完成度を達成できる様に頑張ります。
術式をマスターできたら、劇的に作業しやすくなるハズ。
そこまで突き詰める情熱を持つ事が一番大事な事だよね。
上昇気流
先週の土曜日。五戸町にある松尾歯科さんへ行ってきました。
デジタルカメラを使用したシェードマッチング法にかなり早い時期から興味を持って頂き、とてもお世話になっている歯科医院さんです。
「今度、口腔内写真の勉強会を企画するので講師をお願いします。」と前回ラボ見学にお越し頂いた際に提案がありまして
「いいですねぇ。やりましょう!!」という事で、開催の運びとなりました。
しっかりとした規格性を持った、理想的なシェードテイク画像はシェードマッチングに欠かせない物です。正確な情報伝達の手段として非常に重要です。
勉強会終了後、夕食会にもお招きいただき交流を深める事が出来ました。
仕事に対する向上心・情熱・誇り・信頼関係・・・。見ているだけで、こちらも幸せな気分になってしまう・・・。素晴らしい皆さんでした。
勉強会・情報交換会
こんにちは。疲れが取れない川岸です。
頭皮湿疹も全然治る気配がないので、そろそろ皮膚科に行こうかなぁ・・・。睡眠不足・ストレスが原因?
先日、お世話になっている歯科医院の先生とトリートメント・コーディネーターさんがラボに来て下さいました。
勉強会・意見交換会です。
とっても充実した濃い企画でした。
私のスーパーぶっちゃけ本音トークを聞いて、かなりビックリしていました(笑)
患者さんの要望・気持ち・悩みにダイレクトに接するトリートメント・コーディネーターさんのお話しはとても勉強になりました。
我々、歯科技工士は患者さんがどういうモノを望んでいるのかという事をしっかり感じ取って仕事をしなければなりません。
治療計画・技工物の選択・経過観察など様々な情報を共有してチームとして動かないとね・・・。
陸上競技のリレーに例えると歯科技工士はアンカーですから・・・。
勿論、その後の歯科衛生士さん・患者さんによるアフターケアも大事です。
nikonのツインフラッシュがカッコイイんです。メカメカしてます。
悩んでいる事をお聞きしながら実際に撮影して・・・。
カラーマネジメントされたモニターでどう発色するのかを確認したり・・・。
RAWデータとカメラ内JPEG現像とのギャップの事など・・・。
マニアックな質問攻めでした(笑)。
Nikonの純正ディフューザーはかなり効き目が強めになるんですね。60~80mmのレンズを愛用するユーザーが多い理由がわかります。
ホームページ用の症例写真なんかは、患者さんへのアピール優先ですので、明るく・キレイに撮れた方が有利ですよね。ライティング・撮影モードなど少し工夫すればかなり良い感じで撮れます。次回の勉強会でみっちり詰めましょう。
RAWデータをPHOTOSHOPで現像し、ホワイトバランスのリセット・露出をプラスで・・・技工作業には何の支障も無い画像になりますので、心配無用です。
シェードタブの表面性状のバラつきまでも描写してます。恐ろしい(笑)。
今は純正
技工士さんから質問を頂きました。
「サイドフラッシュを横向きに付けたい」そうです。
横向きの利点は縦の時よりもフラッシュ光の反射エリアが少なくなる事です。
犬歯・第一小臼歯の辺りも明るく撮影出来ますし、大臼歯部分にもフラッシュ光が届きやすいです。リングフラッシュには負けますけどね・・・。
フラッシュ用のブラケットはどこのメーカーさんでも良いと思いますが大事なポイントが一つあります。
レンズとフラッシュの位置を同じ高さにする事です。
目標歯とシェードタブに等しい光量が当たる様にする為です。
高さの調節に便利なのは小型のボールヘッド(自由雲台)です。
ネット通販のサイトにイロイロありますので探してみて下さい。楽しいですよ。
ただね・・・。
メチャクチャ重くなりますよ(笑)。
持って歩くのが嫌になるかも・・・私は現在、純正の装備です(笑)。
便利なヤツ(良い意味で)
シェードテイクあるある
「A系のガイドだと、しっくり来なくて・・・C系を選んで撮ってみたんだけど。」
「C2が近い?・・・かなぁ。(笑)」
先生の自信無さそうな電話。どのシェードタブも合わないんですね。良くあります。合う事は無いですよねぇ。逆に・・・。
写真を撮る前に、患者さんの歯の色に一番近いシェードタブ(色見本)を選ぶのですが、この作業が意外と難しいです。この患者さんの場合ですと、Aのグループのシェードタブだと、妙にオレンジ色が強く見えたので‟しっくり来ない”と感じたのでしょう。
Cの1.5くらいに見えますね。では見やすい様に画像処理してみましょう。
C1と比較すると天然歯の歯頚部(歯の根元の所)には温かみのあるオレンジ色が見られますが、シェードタブは歯頚部の明度・彩度が低く、貧乏臭く(笑)見えます。e.maxで大失敗すると、この色になります。
C2は更に違いが判りやすいですね。e.maxで大失敗すると、この色になります。
少し違う処理をして、天然歯の色をシェードタブに貼り付けてみました。
やはりオレンジ色・赤みがあるので基本シェードはA系の方が良さそうです。A系のシェードタブと比べて、透明な層のエリアが広くて厚めなので、全体的な明度が低めに見えてしまう感じですね。透明感が少し強めなA系の色という所でしょうか。シェードガイドを明度ガイドとして使うとC系・D系のシェードタブに手が伸びてしまう事が良くあります。
ユニット(治療の時に座るイス)の近くに窓がない・天気が悪く太陽光が少ない時なども、C系・D系のシェードタブがドンピシャに見えてしまう時があるのですが、後で画像分析をしてみるとA系である事がほとんどです。A系・C系・D系の3パターンを撮影してしまうのもアリですよ。歯牙の乾燥に注意して下さい。
迷ったらA系を使って下さい。まず大丈夫です。後は明度が高いか低いか、透明感が有るか無いかぐらいですから・・・。
迷ったらA系を使って下さい。その歯は透明感の強い、明度が低めのA系の色です
判っているようで、解っていない
「こういう本が出るみたいだけど、知ってる?」勉強マニアな先生から情報を頂き、即予約していた本が届きました。
初代の方が発売されたのは11年前だそうです。
一眼レフカメラを購入するきっかけになった一冊です。本州最北端の町の小さなラボですが、ジルコニアをはじめとする多くのセラミック製品を受注出来ているのは、カメラを武器にして頑張ってきたからだと思います。
11年も経っていると、技工操作も激変しています。カメラと画像編集ソフトを使いこなす事が出来ないと勝負にならないレベルになってしまいました。特にジルコニアセラミックやプレスセラミックの場合は周囲の色を取り込んで成り立つ製品の為、歯肉付き擬似支台歯模型の製作から始めなければなりません。製作にかかる時間・コストは掛かりますし、作業の難易度はとても高いです。
しかし、正確なシェード画像がなければ、多くの煩雑な作業も全てムダになってしまいます。シェード写真撮影がどれだけ重要な作業であるのか、とても詳しく書いてありますので歯科医師・スタッフの皆さんにも是非読んで頂きたいです。
我々、歯科技工士も写真の重要性をアピールする活動を強化していかなければならないと思います。
トレセン行きたいけど、なかなか・・・覚悟・決心・お金・時間・・・そんな私のような技工士さん。せめて知識・学術的な所から始めますか(笑)
形態や質感がマッチしていないと色も違ってみえますからねぇ。
形態の事って、判っているようで、解っていないんですよね。
奥歯
「臼歯のシェード写真って、どう撮れば良いですか?」
臼歯とは奥歯の事です。前歯ほどシビアなマッチングは要求されないので、技工士としても少し気が楽ですが、患者さんがどの程度のものを想像しているか・希望する色はどの位なのかを察知するセンスが必要です。
「奥歯はこの色が一般的ですよ~。」と、適当な事を言って押し付けるのはNGです。シェードタブを選んだら鏡を見て確認して貰い、同意をして頂く事が大事だと思います。‟私も一緒に選んだ”という感覚を持てますから・・・。
前歯と同じように3本のシェードタブを使うのは困難なので、私は別なシェードタブを使っています。
松風さんのヴィンテージ カラーインジケーターです。単色でテーパーが付いているので、厚みの変化に伴う色の濃淡も確認できます。支台歯色のシェードテイク時などコレがあると便利です。
反対側の写真があると、さらに助かります。
上顎(上の歯)の場合は、会話中に対面する人に見える事は少ないですが
咬合面・頬側面の色が判るように何枚か撮って頂けると有り難いです。
Nikon D90 1/125秒 f/22 リングフラッシュ
カメラ好きなマニアックな先生はミラーを使って反対側と比較できるような凄い画像を送ってくれたりします。その分プレッシャーを感じますけど(笑)。
反対側同名歯のプレスインレーです。
もう1ランク透明なインゴットでも良かったかな(汗)。インレーの場合は、歯頚部~咬頭頂のグラデーションが強い症例が難しいです。セレックをお持ちの先生方は判ると思います。適合に関してはプレスインレーの圧勝ですので、セレックインレーに飽きてきた先生方はお試し下さい。感動ものですよ。もちろん技工士さんの腕にもよりますよ(笑)。
咬合面へのステイニングは歯科関係者にはうけますが、患者さん的にはあまり嬉しくない事のようです。特に女性の場合は、少し白めで・キレイにした方が喜んで頂けるのでその辺の指示があると、仕事がしやすいです。
キャスマッチ
連休中にイロイロ試してみました。
歯科技工所には様々な画像が送られてきます。明らかに色被りしている画像を手元のシェードガイドと見比べて近づける作業は正確性に欠け、時間も掛かり、疲れます。グレーカードやキャスマッチで数秒で補正が出来るのはとても楽です。
画像補正についてです。キャスマッチの白・黒・グレーの3点でレベル補正をする方法と銀一のグレーカードを使って補正する方法を比較してみました。
銀一シルクグレーカードVer.2は薄いライトグレーの面がより精度の高いニュートラルグレーに製造されているそうなので、そちらでリセットをしてから濃いグレーにスポイトを移動させてみると、ほんの少し青が強いみたいです。
同様にキャスマッチの白・黒・グレーを調べてみると面白い結果が出ました。黒とグレーは少しバラつきが見られ、スポイトを少し動かしただけで大きく数値が変わる所がありました。
しかし、白の部分はほとんどR・G・Bの数値は変わらず、測色するポイントを変えてもごくわずかな変化量である事から、銀一シルクグレーカードのライトグレー面と同等のニュートラル性を持つ事が判ります。白の部分は完全な白ではなく、限りなく白に近いライトグレーって感じです。良いですねぇ。
キャスマッチの配置場所も試してみました。やはり中央付近から離れるほど数値が変化していきました。
フラッシュ光の反射を抑える様な印刷がされていますが、角度と距離によっては反射してしまいます。補綴部位の近く・シェードタブの近くに平面をキープした状態で撮影した方が良さそうです。
左:キャスマッチ補正 右:銀一シルクグレーカード補正
合成比較してみます。結構違いが出るものですね。
私の撮影機材・モニター環境では銀一シルクグレーカードで補正した方が目視に近い感じがしました。明るさを微調整する必要がありますが・・・撮影するカメラにもよりますので、この結果が皆さんにも当てはまる訳ではありません。松風さんのアイスペシャルはキャスマッチ補正の方がハマる様な雰囲気です。後で試してみたいと思います。キャスマッチはとてもコンパクトですし、彩度・明度の微調整の参考にもなりますので便利です。形成外科のお医者さんが開発したらしいです。皮膚科の医療現場でも我々が使用しているカメラや機材で撮影するみたいですね。皮膚の炎症の度合いなどを評価するのに正確な色の再現性が求められるらしいです。
画像補正については、月刊 歯科技工の2014年4~6月号で神谷嘉史先生が論文で発表されているので、興味のある方は是非調べてみて下さい。凄く勉強になります。より精度の高いニュートラルグレーカードを数種類写しこんで補正するのが間違いない方法の様です。
画像合成試適などハイレベルな使い方をしないのであれば、そこまで高精度の補正作業は必要ないのですが、グレーカードが写しこんであり、ワンクリックで補正が終わるのはとても大きなメリットです。
遠方の歯科医院さんや技工所さんと仕事をする際に大事な事は、結果をしっかりフィードバックして貰い、コミュニケーションを取り、精度を上げていく事だと思います。
ガミー
「VITAのシェードガイドにガミーって使えないの?」
少し細工が必要ですが使えます。
現在、入手可能なガミーは松風さんから発売されている2種類です。
・ヴィンテージハロー NCCシェードガイド用のガミー
・ヴィンテージ シェードガイド用のヴィンテージガミーです。
用意するのは、ヴィンテージハロー NCCシェードガイド用のガミーです。初代の方ですね。(4色 定価2800円)
VITAのシェードタブをこのガミーに差し込むと・・・
ちょっと残念な感じになってしまいます(笑)。
シェードタブの一部分を削ります。
すると・・・
シェードタブの番号が見えました。もう一つの大事なポイント・・・
シェードタブの歯頚部とガミーが、しっかりと接触している事が重要です。
基本的に依頼先の技工士さんが、メインで使用している陶材の専用シェードガイドを使うのが好ましいのですが・・・。
ガミーを使う事はとても重要です。松風さんから発売されているDVDです。
歯科医院のスタッフさんにも見て頂きたいです。とても濃い内容で、解りやすい!
シェードテイキングの所だけでもYouTubeで見れたら・・・。
松風さん、どうでしょう?(笑)
写真は怖い
可能な限り同条件で撮影し、反転して貼り付けた画像です。
製作したクラウンを黒の背景で撮影する場合は、シェードテイク時にコントラスターを使用して撮影しなければならない事が判ります。
明度だけでなく、色相も変化しているのが確認できます。舌側と下顎からの赤の反射が遮断され、黒が反射している事が原因なのでしょうか?
歯肉の色まで違っていますね。上唇が少し下がってきただけで、歯頚部側の明度変化が起きる事も確認出来ました。アンブレラ効果でしたっけ?
協力して下さった患者様・歯科医院の皆さん、ありがとうございました。
写真は怖いです・・・。
ニューアイテム
ちょっと専門的なお話ですが、QDT1月号~3月号の湯浅先生の論文。とても面白かったです。
ちょうどシングルセントラルの症例が何個かあるので、画像合成試適にチャレンジしたいと思い買ってみました。
全く同条件で撮影出来るかが最大のポイントみたいですね。ほんの少しのズレが命取りになりそうですが、マスターしてしまえば凄い武器になるはず・・・。
写真を撮るカメラと言うより、測定機器の様な使い方ですね。ただ、比較・確認方法の道具、手段のひとつにすぎないので狙った色に配色・築盛する技術や収縮のコントロールなど、基本的な部分がしっかり出来て初めて生きてくる方法だと思います。
自分のクセや弱点を炙り出してくれそうです。それだけでも大きな意味がありますよね。
この手法を活用する為には、シェードテイクに出掛けて自分のカメラで自ら撮影しなくてはなりません。院内ラボの技工士さんは良いですが、技工所勤務の技工士さんは少しツラいですね。
でも・・・色の修正や試適を何度も繰り返すよりは、一発で合格点がとれる可能性が高いので、患者さんの来院数を減らす事ができます。
高い精度でシェードマッチングが出来れば、シェードテイキング料金も請求しやすくなるかも知れません(笑)。
また楽しみが増えました。ワクワクしますね。
ギュイ~~ンっ!
カメラのフラッシュ(ストロボ)は単3の乾電池を使うのですが、バッテリーの消耗が結構激しいので撮影枚数が増えるとチャージ(フラッシュが使えるまでの準備時間)がスムーズにいかなくなります。当然、撮影時間が長くなってしまうので患者さんの負担も大きくなってきます。
パナソニックさんのエボルタを使ってきましたが、この先、何本使うんだろうと考えるとすごくコストの事が気になります。シェードテイクの時だけでなく製作途中の明度チェックでも撮影するので、かなりの本数を使う事になるでしょう。
そこで、以前から気になっていた充電式の乾電池を買ってみました。
エネループ プロです。やってくれそうな色です。約2時間程でフル充電。
早速カメラのストロボのバッテリーで試してみました。
電源ON! ”ギュイ~~ン” うぉ~!!聞いた事ない音がする! 確かにハイパワーだ。でも機械的には大丈夫なのか?ヤバい音だったけど・・・。
高出力で連続で撮っても全く問題なし。なんでもっと早く使わなかったんだろう。もう普通の乾電池には戻れない。
300回充電して使えるみたいです。ノーマルタイプのエネループは500回充電できるそうです。目覚まし時計やリモコンなんかはノーマルタイプ、ストロボはハイパワーの方が良いみたいです。
使ってみて下さい。驚きますよ。
フラッシュ光と定常光
「ディフューザーを付けたら色が変になりました。」
そうなんですよね。歯面の反射がイヤでヘビーな装備にするほど、オレンジっぽくなってしまいます。このブログの1番人気のページがホワイトバランス補正の記事だったりするので、皆さん苦労していると思われます。最初はイロイロ試してみましたが、そのうち疲れてきます(笑)。”俺はこれで行く”と決めてしまうのがいいかもしれません。
私の場合はこの装備が一番仕事がしやすい画像になるのですが・・・
大きな問題がありまして・・・ここ本州最北端の大間町・・・風の強さがハンパないので、外に出た途端にぶっ飛んでいくのです。
これネタじゃなくホントの話(笑)。なので今はこれで落ち着きました。
車の移動が多いのですが、ぶつけてもクシャクシャにならないし、スマートな見た目もカッコイイです。
ディフューザーを変えたら一応、色被りしていないかチェックした方がいいかもしれません。以前の記事にも書きましたが
これです。地味で暗い作業・・・これが面倒ならカメラメーカー純正のRAW現像ソフトが良いです。
これはCANONの純正ソフトです。現像ソフトが違っても多少ズレがあるようです。photoshopの方が若干、黄色被りな感じです。
背景のグレーをドンピシャに合わせてもシェードガイドはえげつない汚い色になってしまいます。なぜかは判りません(笑)。私達は歯科技工士。歯を作るので、あくまでもシェードガイドが近い見え方になるポイントを探します。この時、手元を照らす照明は高演色性蛍光灯がベストです。これは、とても重要です。
と、ここまでアレコレ頑張ったのだから肉眼での見た目と同じ様な写真が撮れるはず・・・なのですが、完全に一致する事はないようです。
私達は環境や時間帯の違いを原因とする写りのバラつきから逃れるため1/200~1/250秒というシャッタースピードで撮影しています。
これはストロボが発する”フラッシュ光のみ”を光源にしたいという考えからです。実際、そのシャッタースピードのままでストロボの電源をOFFにして撮影しても、ほぼ何も写りません。
環境光の光量では何も描写できない設定ですので、室内照明の種類・壁の色・ユニットと窓の位置・午前中か夕方か・等の撮影条件の違いにそれほど影響される事のない画像を撮影できています。
しかし、私達が肉眼でシェードを判定する時は前述した様々な要素がミックスされた”定常光”ですので残念ながら、肉眼での見え方と写真の画像が完全に一致する事はあり得ないようです。
プロカメラマンさんのレクチャーを受けた時もそこはハッキリとおっしゃっていました。小田中先生が専門誌で「写真は真実を写さない。」と記されていたのは、そういう事なのだと思います。
ニュートラルグレー
先日、歯科医院さんから電話がありまして、シェード写真の事についていくつか質問されました。歯科医院にはニコンとキヤノンの一眼レフカメラがあるそうです。羨ましいですね(笑)。
撮った写真の色に違いがある為どちらを使えば良いか分からないとの事でした。そうなんですよね。私のラボにも様々な画像が送られて来るので良く分かります。
ノーマル設定で撮った場合、カメラメーカーの色の特徴が出ます。一般的に
ニコン →肉眼に近い忠実色。機種によっては黄色っぽい写りになるものがある。
キヤノン→やや赤っぽく、人物(肌色)の健康的な描写を得意とする。
プロの写真家の皆さんも大体こんな評価をされています。さて、歯科の場合ですが少しだけ設定を変えたり、撮影時に工夫をすればどのメーカーさんのカメラでも十分な画像を撮る事が出来ると思います。
”どう撮るか”という事の方が大事だったりするので、ブログのカテゴリーのカメラという所をご覧下さい。シェードガイドとレンズの位置ここだけ注意して頂ければ有り難いです。
極端に暗い・明るいのは厳しいですが、大体は技工士さんが画像を補正して作業してくれるはずです(笑)。
画像補正もなかなか難しいのですが、楽にしてくれるアイテムがあります。
⇧グレーカードです。技工士さんが使っている画像編集ソフトにはホワイトバランス・色被りを修正する機能がありますので、シェードガイドの隣にこれが写っていると助かります。あとは明るさと彩度を微調整するだけで済みます。このグレーは赤・緑・青の偏りがない、ほぼピュアなグレーになっています。ニュートラルグレーといいます。
シェードガイドのホルダー部分もニュートラルグレーに近い色になっているものの、若干ずれている気がします。スポイトツールという機能で調べてみると赤や青が強かったりします。
シェードテイクにお伺いした際に、カメラの設定を調整する事も出来ますので、お気軽にご相談ください。
明度&画像分析
最近のQDTは面白いです。明度と画像分析の特集が最高でした。3名の先生方の対談形式で、皆さん違うメーカーさんの陶材をお使いなので、その陶材の特性を知り尽くした上でのアプローチの微妙な違い・・・。
来月号は実際の技法、術式の解説らしいので今から楽しみです。画像分析も写真が正確に撮れている事を前提にしているので、そこは気をつけないといけませんね。
彩度を上げたい(色を濃くしたい)けど、明度は出来るだけ落としたくない状況って結構ありますので勉強になりました。
目的は比色なので、3本のシェードガイドが同条件で1枚の画像に収まっている事が重要です。シェードガイドと目標歯は近い方が良い。という事から、ガイドを横向きにする方法もあるようですが、フラッシュ光の当たる角度、エリアが目標歯とは異なる為、明度の判断が難しくなる時があります。
やはりレンズ、フラッシュから等距離、等角度であることが最も重要な事だと思います。歯肉色のホルダー(ガミー)も是非使って頂きたいです。
あと、画像確認のモニターも出来るならキャリブレーションしたもので見た方が良いでしょう。
左がEIZO社のColorEdge 右が同じくEIZO社のFlexScanです。FlexScanの方はキャリブレーションしていません。写真等を見る時に適しているというsRGBモード(工場出荷時のノーマル設定)なのですが、残念ながらこの違いです。
息子達が使用している某有名メーカーさんのモニターでもsRGBモードで比較してみましたが、酷すぎて気の毒なので公開するのは止めておきます(笑)。
- 投稿日時 : 2017年10月14日
- カテゴリー : カメラ
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