差し歯に合わせる

こんにちは。最近続いている差し歯に合わせる症例です。

フレーム試適・シェードテイク

歯頚部の明度はW3が一番近いですね。デンチン~エナメルのグラデーションは、ほとんど無くて切端のデンチンカットバックは、ごくわずかで良いみたいです。エナメル色の選択が難しいですね。この白さはデンチン陶材の内部からの発色なのか、白めのエナメル色を被せてあるのか・・・。

一番厄介なのは、緑・グレーなデンチン色です。IVOCLAR社・VITA社な感じ。残念ながらこういう色調は松風さんの陶材のラインナップには無いので、少し白めで作ってからステイニングで似せていく作戦にしましょう。

 

 

試適・咬合調整・形態チェック

ステイニングでの明度低下を考えるとこのぐらい明るくしておかないとキツイです。ロングコンタクトの修正も必要ですね。難しいです。

完成

セット日の2日前にTEK(仮歯)が外れてしまい、マスクをして我慢したそうです。歯肉のボリューム感が、だいぶ変化してしまいました。しっかりとケアする事で歯肉は元の状態に戻る可能性があります。TEKは大事ですね。

患者さんのOKはもらえましたが、肉眼で見た時の違和感は残ります。試適の時には感じられた歯頚部の透明感が無くなってしまいました。下地でこの色調を完成させておき、トランスでカバーしたらもっと良かったのかも知れません。

歯頚部への外部ステインは致命的ですね・・・。学ぶ事の多い症例でした。

自分の歯を作る。

ガタガタですねぇ。こんなに悪かったのか・・・。これ私の模型です(笑)。

下の小臼歯がもうダメだったのでクラウンを入れました。金属代がもったいないので、プレスセラミックです(笑)。

あまり受注がない色のインゴット(材料)でプレスしました。在庫処分です。ステインで色を似せる事もできますが、忙しかったので咬合面だけ・・。

自分の歯なのに気合いが入りません(笑)。グレーズペーストを塗りまくって、ズルンズルンに・・・研磨の時間短縮です。

これ、私のです。白ければ良いのです(笑)。歯ぎしりが強烈なので素材のチョイスが難しいです。出来る限り天然歯と同じ減り具合のモノが良いのでしょう。ゴールドクラウンも考えましたけど・・・さすがに、ねぇ。

フルジルコニアなんか入れたら、とんでもない事になるんでしょうねぇ。硬すぎて別な問題が出てきそうです。反対側にメタルセラミックが入っていますが、割れたり・欠けたりせず丁度いいスピードで擦り減っています。メタルセラミックはオールマイティですよね。適合も良いし・・・。

同じ日に作った患者さんのメタルセラミックです。↓この後もう少し研磨をしてから納品しました。患者さんの症例は気合いを入れて丁寧に製作していますのでご安心下さい(笑)。

症例により何がベストなのか患者さんに説明・提示できないと信頼を失う事になってしまいます。最新が最善ではないと言う事ですね。

新しい術式やマテリアルがどんどん出てきますが、特徴や物性をしっかり把握していないとダメですよね・・・。

試適の効果

今日は試適(してき)についてです。患者さんの差し歯を製作する時、「歯の色を見に来て欲しい。」と歯科医師から依頼されて診察室にお邪魔し、患者さんにお会いする事があります。

シェードテイキング・シェードテイク・シェードセレクションなど言い方は様々ですが、差し歯を製作する歯科技工士さんが肉眼で歯の色を観察して、写真を撮ったり、スケッチをして歯の構造から色の特徴や配置を検討します。また、患者さんから色や形について要望を聞いたり、疑問にお答えするのも大事な仕事です。

私は20代の頃、北海道で仕事をしていたのですが、青森県に帰ってきて思ったのが”県民性”の違いです。北海道の患者さんは比較的ハッキリと思っている事を伝えてくれる人が多いのですが、青森県の患者さんは、とてもシャイで遠慮深く、「いろいろ意見を言うのは申し訳ない。」と思ってらっしゃる方が多いようです。

服は着替える事が出来ますし、お化粧は簡単に直す事が出来ますが、差し歯はそう簡単にはいきません。特に前歯はその人の笑顔の印象を大きく左右する重要なパーツです。後で後悔する事が無いように十分に検討して、気になる所がありましたら伝えて頂きたいと思います。何十年もご自身の体の一部となり人目に触れる所ですからね。

そこで今日のお題の試適です。一度で完成させるのではなく、途中で色や形のチェックをする工程です。来院数が一回増えるので、大体の患者さんが渋るのですが(笑)

この症例の場合ですと

試適の時がこれです。肉眼だとかなり白く見えます。

完成です。多少色が濃い部分がありますが(汗)。一回目の白さだと肉眼で見るとヒドイもので、写真なのであの位で収まっているだけです。

この画像では、まあまあ良い感じに写っていますが、肉眼だと「ん~惜しい。」という感想です。専門的な話になりますが内部ステインを多用したり、外部ステインで修正した物は正面のアングルと写真写りが良いだけで、太陽光で斜めから見ると違和感のある仕上がりになってしまうため、出来るだけ陶材で表現するべきだと感じた症例でした。

患者さんはとても喜んでくれたので、無事にセット出来ました。一回でドンピシャに合う事は・・・まず、ない(泣)。と思って頂ければ有り難いです。

差し歯を交換♡

お久しぶりです。今日は実際に治療が終了した症例のご紹介です。もちろん、患者さん、歯科医師の了承を得ています。

歯とハグキの境目が黒くなった。ハグキが黒っぽいのが気になる。もう少し白い差し歯にしたい。という患者さんです。治療前の状態です。

この差し歯は20年前に治療したそうです。確かに差し歯と歯根(歯の根っこ)の境目が見えるくらいハグキが下がってしまいました。

ハグキの色も変色して良い状態ではないです。差し歯の土台となる柱の事をコアと言います。

別な所の画像ですが、金属のコアを使うと金属イオンの影響でハグキが着色したり、ハグキが薄い所は金属の影が見えたりします。

先日、ブログで紹介したプロビジョナル(仮歯)をセットして、その間にハグキに沈着した色素を取り除く治療をしました。

衛生士さんの熱心なブラッシング指導と患者さんの努力により、ハグキも段々と良い状態になってきましたね。

ハグキが引き締まり形が変化するので、患者さんの要望を聞きながら歯の形を煮詰めていきました。プロビジョナルを2度作り替えて時間をかけました。

この工程をしっかりやる事で、ファイナル(本番の歯を作ってセットする事)がとてもスムーズになります。

 

まだ少し炎症が残っている部分もありますが、とても綺麗なピンク色になってきたので、差し歯をセットします。メタルセラミックを選択されました。

わざとらしくない自然な白さで”というオーダーでしたが、患者さんのイメージする色は様々です。しっかりと話を伺って製作しました。

大変喜んで頂けました。毎日のケアを頑張って、長く使って頂けると嬉しいです。

 

 

 

 

 

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