徹夜の仕事
シェード写真をいただきました。中切歯が近心傾斜しております。
「隣在歯のコンタクトエリアを少し削合すれば歯軸・ブラックトライアングルも少し改善するかなぁ・・・。」
と思いましたが、健康な歯牙を削るのも・・・アレですし・・・。他の歯もワイルドな感じですので今回は力技でねじ伏せる作戦で。
与えられた条件下でベストを尽くす・・・のも技工の醍醐味。
目標歯は先端まで白く透明感はあまり感じられませんでしたので、大好きな白~いフレームを発注。で、フレーム試適時の写真が・・・
透明感っ!
しつこく言ってる「乾燥」ですね。中切歯先端部分の色の変化に注目です。
フレーム試適の画像も撮ってくださる歯科医院さんなので、気付く事ができました。興奮してきた(笑)。困った。フレームの選択・・・。側切歯の唇側、フレーム厚みは0.2mm。漢だね。
中切歯の中央付近の白帯が形態修正で消える凡ミス。外部ステインで修正をする時間的余裕も無く・・・納品。
・・・セットされたようです。患者さんごめんなさい(泣)。
もう少しココを直したい。あと1時間あれば・・・。反省点を明確にして次に生かしたいと思います。
透明感は何とか出せました。ZR陶材のグレートランス・ブルートランスは素晴らしい。マメロンや白帯も陶材です。
ステイン材は外部に少しだけ使うように努力しています。
画像試適をしない従来の方法だとコレを修正して、やっとマシなクラウンになるんですよね・・・。
やっぱり画像試適法は良い技術な訳です。マイカメラでシェードテイキングに行ける体制を整えるか、画像試適対応の撮影法を取引先にマスターしてもらうか・・・
外注技工所の一番頭の痛い問題です。
上手に成功した症例ばかり載せるのでは無く、痛い目に遭って失敗した症例も見て貰うのは、現場で悪戦苦闘するリアルな技工士の姿を多くの人に知って頂きたいからです。
側切歯の白帯はフレームの白さを利用しました。
- 投稿日時 : 2021年11月25日
- カテゴリー : ジルコニアセラミック, 日々のこと, 臨床例・治療例